事例紹介

カーボンナノチューブの分散構造と非線形構造解析

ブロック共重合体が形成するミクロ相分離中のカーボンナノチューブ(CNT)の分散構造のシミュレーションを実施しました。
文献(1)を参考に、Cognacに含まれるDPDを用いた計算を実施しました(Fig.1)。
CNTは青色の成分を好み、かつ水色の成分を嫌うように設定されており、アングルポテンシャルにより剛直性が付与されています。


Fig1. Polymer phase separation using DPD(left) and CNTs in the same system(right).

その後、DPDの結果(2D)をメッシュデータに変換しました(Fig.2)。
CNTとポリマーの界面には薄い要素を設定し、FEM計算で界面用のパラメータを設定できるようにしてあります。


Fig2. 2D mesh data created from DPD results. (Red region=CNTs, Blue region=polymer)

作成したメッシュに対して、LS-DYNAを用いた一軸伸長の非線形構造解析を実施しました(Fig3)。
界面部分で剥離が発生した後、ポリマー領域に伝搬し、系全体での応力−ひずみ特性に影響を及ぼしている様子を捉えています。


Fig3. Stress distribution under elongation simulation using LS-DYNA.
●参考文献
(1) Appl. Phys. Lett., 90, 033116, (2007)
(2) 小沢, 第17回計算工学講演会, (2012)

関連事例はこちら → DIGIMAT解析事例:カーボンナノチューブの分散構造と電気伝導性




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