事例紹介

ガラス状態ポリマーの一軸伸長とクレーズ形成

分子動力学エンジンCognac/VSOPを利用して、一軸伸長時の破壊シミュレーションを行うことができます。
文献(1)を参考に、Kremer-Grestモデルを用いた計算を実施しました。

Fig1, 2は分子量(ポリマーあたりの粒子数)が異なる2つのシステムの計算結果を示しています。ボイドの発生やフィブリルが形成されていく様子が確認でき、分子量の違いが及ぼす影響がわかります。


Fig1. Snapshots of craze growth for polymer chains with N=128.
Fig2. Snapshots of craze growth for polymer chains with N=512.

Fig3は、Fig1と2の結果から評価される応力−ひずみ線図を示しています。降伏後、N=128の系では応力が低下していきますが、N=512の系ではフィブリル形成後に応力が高くなっていく様子が分かります。

本計算では、全粒子数を128,000, 時間刻みを0.012,カットオフ距離を1.5,伸張速度を0.06,ポアソン比を0に設定しました。


Fig3. Stress-Strain curve
 
●参考文献
(1) Physical Review E, 68, 011801, (2003)




ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください
お問い合わせ






ページトップへ戻る
NTT DATAグループ 日本総研